1999年にG400が出て以来2年、やっと次世代GシリーズであるG550が出荷されました。
途中、G400の廉価版ともいえるG450(G400チップの製造プロセスをシュリンクするとともに、DDRメモリを採用しメモリバス幅を64Bit化することによって、コストを削減したもの)が出ていましたが、DDRメモリのレイテンシノ関係でG400ほどの速度が出ませんでした。G550では、G450をベースにDVI出力に対応し、Programable Vertex Shader・Matrix Palette Skinning対応(HeadCastingEngine)しています。
G450がベースになっているせいか、性能はG400DH並といったところですが、DVI出力対応と強力なDH機能は十分なメリットだと思います。モデルとしては、DVI端子+アナログディスプレイ端子付きの物と、DVI端子x2の物が発表されています。
現段階(8/26)では、DVI端子+アナログディスプレイ端子付きのバルク品しか出回っていません。
チップ MGA-G550 メモリー 64Bit DDR SDRAM 32MB以上 バス 256Bit DualBus プロセス 0.18μプロセス AGP 1x、2x、4x 出力 DualHead対応2系統出力 デジタルTMDS2系統内蔵 DVI2系統出力対応(モデルによる) TVエンコーダ(NTSC・PAL)内蔵 RAMDAC - プライマリ 360MHz RAMDAC - セカンダリ 230MHz 3D Engine Head Casting Engine搭載(ただし対応アプリケーションに限る) DirectX DirectX8対応 Programable Vertex Shader対応 Matrix Palette Skinning対応 Environment Bump Mapping対応 OpenGL 対応 対応OS
Windows95/98/98SE/Me WindowsNT 4.0/2000/XP Linux 対応プラットフォーム
x86ファミリー AMD Hammer Intel Itanium ドライバ最適化 3DNow!、MMX、SSE、SSE2 形状 LowProfile PCI/AGP 冷却 ファンレス(ヒートシンクのみ)
私が購入したのは、Matrox G550/32MB(BLK):型番G55+MDHA32DB です。
DVIto15PIN変換コネクタは付属していますが、S端子・コンポジット変換ケーブルは添付していませんでした。Matroxのホームページを見ても、バルクにはS端子・コンポジット変換ケーブルが添付しないようです。
リテールには、S端子・コンポジット変換ケーブルが添付しているとのことです。ちなみに、変換ケーブルがG450用の物かを確認したときに、店員さんに
「G550で、このケーブルは99%の確立で使えません。代理店も使えないといっているし、使えたという報告も1件だけありましたが白黒だったそうです。あとは全然ダメだった」
と、言われました。
なあ、だめでもそのうちMatroxのHPにケーブルの配線図が掲載されるでしょうからダメ元でいいやと買ってきました。G550が15380円・変換ケーブルが1980円でした。クレバリーなら両方一緒に購入できます。
変換ケーブルは、
15PINコネクタ部(青)に15953-02という刻印があり、
S端子ケーブル(白)には"AWM 2919 80℃ 30VVCSR LL112842 I/II A 30V LOW VOLTAGE COMPUTER CABLE HAURTIAN・・・"
と印刷されている物です。結論から言うと、上記ケーブルはG550で使用できました。ただし、これは動作を保証する物ではありません。
G550には、DH機能が使用できますので、モニタの接続もいろいろな組み合わせが考えられます。
G550の場合、ディスプレイ接続は接続するモニタの種類によって接続するコネクタの組み合わせを以下のようにする必要があります。
プライマリはマシン起動時のBIOSが出力される方のディスプレイです。
P:プライマリ/S:セカンダリ デジタル出力端子(DVI) アナログ15PIN出力端子 備考 P:アナログ15PIN出力 −−−−−−−−−− プライマリ出力 P:アナログ15PIN出力
S:アナログ15PIN出力セカンダリ出力
(DVIto15PIN変換コネクタ使用)プライマリ出力 プライマリはアナログ15PIN出力端子側になります。 P:アナログ15PIN出力
S:TV出力プライマリ出力
(DVIto15PIN変換コネクタ使用)セカンダリ出力
(S端子・コンポジット変換ケーブル使用)プライマリはデジタル出力端子側になります。
変換ケーブルはG450用の物が使用できます。
(G400用の物は使用できません)P:DVI出力 プライマリ出力 −−−−−−−−−− P:DVI出力
S:アナログ15PIN出力プライマリ出力 セカンダリ出力 プライマリはデジタル出力端子側になります。 P:DVI出力
S:TV出力プライマリ出力 セカンダリ出力
(S端子・コンポジット変換ケーブル使用)プライマリはデジタル出力端子側になります。
変換ケーブルはG450用の物が使用できます。
(G400用の物は使用できません)これを見るとわかるように、
デジタル出力側にDVI接続をした場合と、アナログ15PIN出力端子にS端子・コンポジット変換ケーブルを接続した場合は、デジタル出力側がプライマリになり、
これ以外のときは、アナログ15PIN出力端子がプライマリになる模様です。
DVIに関しては、接続できるディスプレイを持っていないので予想です。
PDFオンラインマニュアル(英語版)の7ページの「Determining your main and secondary display」に説明がありました。ドスパラのG550レピューの中でも、接続方法を写真付きで説明されています。
私も写真付きで説明したいのは山々なのですが、HPの使用可能容量が残り少ないので・・・・・・・
G550はG400の直系ですので、DualHead機能も健在です。
DualHead-MultiDisplay
プライマリディスプレイとセカンダリディスプレイで2画面分の広いディスクトップを使用できます。
Windows2000では、2画面を1枚の大きな画面としてOSに認識させる方法(NT4.0タイプ)と画面を別々にOSに認識させる(別々の解像度を指定可能)方法(Win9xタイプ)があります。ただし、TV出力時はNT4.0タイプのみになってしまうようです。
Windows9x/Me/NT4.0/2000で使用可能です。DualHead-Clone
プライマリディスプレイと同じ内容をセカンダリディスプレイに出力する。
起動/停止は登録したショートカットキー(例:Ctrl+Alt+Shift+C)で行います。
Windows9x/Me/NT4.0/2000で使用可能です。DualHead-Zoom
プライマリディスプレイの任意の場所をセカンダリディスプレイに拡大表示する。
起動/停止はそれぞれ登録したショートカットキー(例:Ctrl+Alt+Shift+A(起動),Ctrl+Alt+Shift+Z(停止))で行います。
Windows9x/Me/NT4.0/2000で使用可能です。DualHead-DVDMax
プライマリディスプレイで表示したビデオ画面をセカンダリディスプレイに拡大表示する。
セカンダリに表示される部分は、オーバーレイ表示される部分のみになります。
Windows9x/Me/2000で使用可能です。
G400との機能の違いは、TV出力での解像度の制限(DVDMax除く)がなくなっていることと、DVDMax出力時の画像のコマ落ちがなくなっていることです。
コマ落ちに関しては、G4X0系カードのNTSC出力時のハードウェアの問題といわれていた物なので、解決しているのはうれしいですね。
(これに付随してだと思いますが、DVDMaxの出力をDVHS(DT-DR3300)を経由してデジタル出力(MPEG2変換後)すると画面の色合いがおかしくなっています。なお、デジタル出力していなければまったく問題ありません。G400のころはデジタル出力するとインターレース表示が強調されて画面全体がゆれてました。もしかするとケーブルの問題の可能性もありますが・・・・)あと、私の環境では、Aspectrato detection methodをDetect based on video window sizeにしないと、動画再生指定ウインドウを画面の外に持って行ったときにアスペクト比が、動画が表示されている部分の割合になってしまいました。
なお、DVDMaxの設定は、変更したあとマシンを再起動しないと有効にならないようなので注意してください。
G550には、上記のように、プライマリアナログモニタ・セカンダリアナログモニタ・TV・DVIによるデジタルモニタなどが接続できます。
これらはRAMDACや伝送帯域の関係上から、それぞれ最大解像度が設定されています。
プライマリアナログモニタ 2048x1536 セカンダリアナログモニタ 1600x1200 DVIデジタルモニタ 1280x1024 TV 2048x1536 アナログモニタの解像度に関しては、RAMDACに影響されます。
プライマリモニタのRAMDACは360MHz、セカンダリモニタのRAMDACは230MHzです。
なお、ここでいうプライマリ・セカンダリというのは、「G550のコネクタの接続について」の法則に従います。
つまり、DVIto15PinコネクタやTV出力変換ケーブルがついているかどうかで、DVI出力端子か15Pin出力端子のどちらかがプライマリになります。DVIデジタルモニタの場合は、この解像度がDVIのデジタル伝送速度の限界とのことです。
TV出力画面は、2048x1536での表示が可能ですので、プライマリディスプレイが2048x1536であっても、DVDMax以外の各種DH機能が使用可能です。
ただし、TVのブラウン管自体がそれほどの解像度表示能力を持っていませんので、映像を表示するのであればともかく、文字を表示する場合に関しては1280x1024ぐらいが限界だと思います。
また、解像度が高くなると、映像再生時にオーバーレイ表示されなくなりますので、結果的にDVDMaxが使用できなくなります。
リフレッシュレート85Hzで確認したところ、全カラーモード(8,16,24,32bit)で1600x1200までが表示限界で、それ以上の解像度ではオーバーレイ表示不可でした。
私が購入したのは、バルク版でしたので
この付属CD(20082)には、以下のソフトウェアが同梱されています。- Matrox drivers(Win9X,nt4.0,2000,LINUX)
- Online guides
- DirectX 8.0a
- Matrox System Utilities 2.50.006
- Matrox Virtual Presenter
- Matrox Presenter Player
- Matrox Digimask Viewer
- Digimask Tutorial
- Digimask LaunchPad
- HeadFone Tutorial
- LIPSinc HeadFone
- Microsoft Internet Explorer 5.5
- Matrox eDualHead
- Acrobat Reader 3.01詳細は、今後追加していく予定です。
残念ながら、DVDPlayerは付属していない模様です。
付属CDには、以下のドライバ/BIOSが付属しています。
PowerDesk & drivers for Windows 98/Me, v6.70
PowerDesk & drivers for Windows 2000, v5.70
PowerDesk & drivers for Windows NT 4.0, v4.91
Linux driver, v1.3.1 / v1.4.1
Matrox System Utilities, v2.50BIOSは、1.0-9が収録されていました。
残念ながら、BIOS起動画面をTVに出力することは、専用BIOSが存在しないため出来ないようです。
(G450でも出来なかったことから、BIOS起動画面からTV出力できるのはG200/G400だけなのかもしれません。)
G550には、HeadCastingEngineという限定版ハードウエアT&L(?)を持っています。
Matroxでは、これを利用して以下のようなコミュニケーションツールを用意しています。
これは、画像付きインターネット電話といえるもので、こちらがしゃべるのと同時に画像の顔がしゃべってくれます。そして彼女(?)が話題の通称「和田アキ子」さんです。(本当の名前はJessさんだそうです。)
この顔は、マウスで「移動」「回転」「拡大縮小」が出来ます。
ためしにやってみると・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
右の画面、無茶苦茶キモいんですけど・・・・・・・・・こんなところに穴が開けないでぇ〜
食事中の皆様、ごめんなさい。なお、起動したときのLogin画面で、「See how it works」を選択すると、インターネットに接続していなくてもテストが出来ます。
サウンドカードのマイク端子にマイクを接続して、スペースキーを押している間、マイクに何かしゃべってから、マイクを離すと画面上の顔がしゃべります。しゃべりは結構スムーズに見えます。
今度、どなたか、チャットしてみましょうか?なお、2枚の写真(正面+横)から、上記顔の3Dデータを作成してくれるサービスがあるそうです。
今度試してみようと思います。
順次調べてきたいと思います。
基本的にはG400の直系ですので、G400をペースに考えればよいはずです。
G400/G450FAQがそのまま適用出来るものも多いはず・・・・・・・・・・・・