UlraVNCをWindows Server 2012を入れる際にちょっとコツがあったので、ここでメモ
昔の私のホームページでは、メイン記事だったVNCですが、いまだに使っとります。
最初期のVNCは正直キワモノ扱いでしたが、
その後Linuxリモートコントロールの標準になったりしていつのまにかメジャーになってしまいました。
今回、某事情でwindows Server 2012にUltraVNCを入れたのですが、
Windows8が正式対応しているし、ベースが同じServerOSでもちゃんと動くようなことがかいてあったんですが、そこではまりました。
Windows Server 2012にUltraVNC の最新版1.1.9.6 + addonsをすべて入れると、
VNC Viewerからの Ctl+Alt+DEL入力や、Windowsキー入力がうまくできなかったり、
連続したキー入力が遅くなったりして、動作が安定しなかったのでいろいろ試行錯誤。
(グーグル先生に聞いてみても、うまく情報が見つからなかった。)
インストールについて
Windows Server 2012 は64bit OSなので、使用するインストーラは以下を使いました。
www.uvnc.com/downloads/ultravnc/105-download-ultravnc-1196.html
UltraVNC本体
UltraVNC_1_1_9_X64_Setup.exe
UltraVNC Addons
UltraVNC_1_1_9_X64_Addons.exe
とりあえず、まず、UltraVNC本体をインストール
ここではデフォルトのFull Installation で問題ないようです。
私はサービスとして動かしたいので、以下のようにチェックしました。
問題はAddonsのほうで、
全部インストールすると、インストールエラー&VNC接続時の動作が不安定になります。
とりあえず試行錯誤した結果、上のように1つ目と5つ目にチェックを入れないほうが良いようです。
1つ目の「Install Mirror video driver, better perforance, diewctx not supported」は
Windows2012(Windows8)用のMirrorドライバが無いのでインストール時にエラーが出るのを防ぐため。(代わりに、4つ目のW8hookがあるので、問題はないはず・・・)
2つ目の「Add plugins used to encypt data between server and viewer」は
暗号化通信をする予定がなかったので試していません。
5つ目の「W8keys (Windows8), handle special keys like alt-tab or win-x」は
これがキー関係で不安定になる原因っぽいので、これを除外します。
今回「W8keys」をインストールしていないため、Alt+TabやWin-X等の一部特殊キーがきかなくなりますが、安定動作には変えられません。
なお、クライアント側で「scroll Lock」をON状態状態にすると、VNC Viewerのフォーカスされている間、Winキーが、VNC接続先サーバ側に転送されます。
この状態であれば、以下のようなショートカットが使用できます
(ALT+TabやALT+Space、Win-X、Win-Iが送信されないのは確認済み)。。
- Break/Pause(VNC Viewerのフルスクリーン/解除)
PRINT-Screen(VNC Viewerの全画面更新)
- Win(スタート画面を表示または非表示にする)
およびコンビネーションキー(以下は少なくとも確認できたもの)
Win+R(ファイル名を指定して実行のWindows表示)
Win+E(エクスプローラを起動してマイコンピュータ表示)
Win+D(デスクトップを表示または非表示にする)
Win+C(チャームを開く)
その他Win+キーのショートカットはこちらを参照してください
キー入力不具合対策方法(主に日本語キーボード対策)
VNCで接続後に”¥”(円マーク)が”?”で入力される場合は、
タスクトレイのVNCアイコンの「Admin Properties」からサービス設定画面を開いて
「Alternate keybord method」にチェックするか、
C:\Program Files\uvnc bvba\UltraVNC\uvnc_settings.exe を起動して、
「Input/FileTransfer」->「Japanese (v102 keyboard method)」にチェックしてみてください。
(どちらか1つをやればOKです)
また、UltraVNC Viewer側にも、オプションに「Japanese keyboard」があるので、チェックしておきましょう。これで、クライアント側の全角/半角キーが正しくサーバ側に送信できます。
UAC無効設定時のCtl+Alt+DEL入力する為の設定変更
また、Vista以上のOSでは、Ctl+Alt+DELをViewerから入力するためにはUACが有効である必要があるようです(以下のようなダイアログが表示されます)。
一応、(ログオン画面でも)スクリーンキーボードを起動して「Ctrl」「Alt」「Del」を順次クリックで入力すればログオン出来ますが、これでは不便です。UACが無効状態でもCtl+Alt+Delを入力するためには、次の手順でグループポリシーを変更する必要があります。
ファイル名を指定して実行から「gpedit.msc」でローカルグループポリシーエディタを起動。
コンピュータの構成 -> 管理用テンプレート -> Windowsコンポーネント -> Windowsログオンのオプション から
「ソフトウェアのSecure Attention Sequenceを無効または有効にする」をクリック
以下のように「有効」にして、オプションに「サービスとコンピュータの簡単操作アプリケーション」を指定しまう。
これで、UACが無効状態でも、ViewerからCtrl+Alt+Delが入力できるようになります。
日本語化パッチについて
日本語パッチもユーザにて作成されています。
http://blog.livedoor.jp/blackwingcat/archives/925200.html
ここの0.63が、1.1.9.6ベースの日本語化バージョンパッチとなります。
(パッチを当てると、次のような感じで日本語化されます。)
基本的に、64bit版ならサーバのUltraVNCのインストール先(C:\Program Files\uvnc bvba\UltraVNC\)
に、解凍したuvncj063\フォルダ以下のファイル+uvncj063\x64以下のファイルを上書きしたあとでVNC再起動でOKですが、以下の点に注意してください。
- 「W8keys」機能に対応するファイルも含まれているため、「uvnckeyboardhelper.exe」だけはコピーしないでください。キー入力関係が不安定になるようです。
(コピーしてしまったら、uvnckeyboardhelper.exeの削除でOK)
- 「uvnc_settings.exe」を上書きすることで、VNCセッティング画面も日本語化されますが、uvncj063のexeでは、新方式(複数ドメイン認証)での「Microsoft ログオングループの設定」(Configure MSLogon Groups)が開けない現象が発生しました。
ただタスクトレイのVNCアイコンの「管理プロパティ」からでは設定できるのでこちらを使用するか、オリジナルのuvnc_settings.exeをuvnc_settings_us.exeとかにリネーム後にuvnc063\以下を上書きする方法でオリジナルを残して、ユーザ設定時のみオリジナルを使うのも手です。
(このやり方でも、タスクトレイのVNCアイコンのほうはきちんと日本語化されています。)
クライアント側は、解凍したuvnc063をそのまま使えば問題ありません。
これで、今のところ安定して使えてます。
特にVNC接続時のドメインユーザでの認証とか、Viewerの自動縮小表示とかは非常に便利です。