非対応PC(CPUCoei第3世代,TPMなし,セキュアブートなし)にWin11をインストールする

AsusのS550CMという、i5 3117UなTPM未搭載PCにWin11プレビューを強引にISOからインストールしてみました。

Win11は最低スペックに、Intelだと第7世代以上のCPU、TPM2.0、UEFIでセキュアブート必須、WDDM2.0以上&DirectX12という結構ハードルの高いものがあるのですが、チェック時にバイパスして強引にインストールするものです。

ちなみに、この機種は、タッチパネル付で、NVidiaのGPU(GT635M)もついているUltrabookになります。某神田装備さんでジャンクで¥7,000-ぐらいで入手した代物です。

スペックはこんな感じ

Asus VivoBook S550CM

・Core i5 3317U 1.7GHz 2コア/4スレッド
・15インチタッチパネルディスプレイ(1366×768)
・メモリ 8GB
・SSD 120GB
・GPU1  Intel HD 4000(WDDDM1.3&DirectX11.2)
GPU2  NVIDIA GeForce GT635M(WDDM2.3&DirectX12)
・UEFI対応(セキュアブート対応可、今回はインストール時に無効化)
・TPM搭載なし

Win11をとりあえず使ってみた感覚としてはWin7->8みたいに致命的に変わっているところはあまりない感じです(細かいところは結構ある)

正直スターメニュのアイコンを中央寄せから左寄せに変えるだけで、Win10とはあまり違和感なく操作できるかもしれない。

 

 

インストール方法は、以下の通り。

ISOの入手

 UUP Dump(https://uupdump.net/)にアクセスして、Win11のISOイメージのダウンローダを取得する。

 Latest Dev Channel build -> x64 -> Cumulative Update for Windows 11 をクリックする。
7/10時点では、(10.0.22000.65)

 Languageで、Japaneseを選択し、Nextをクリック。

 Windous HOme,Windows Proが選択されていることを確認し、Nextをクリック
(Windows TeamはチェックなしでOK)

 Creatre download packageをクリックし、ダウンローダを入手する。
(7/10j起点では、22000.65_amd64_ja-jp_multi_07f56947_convert.zip)

 ダウンロードしたzipファイルを展開し、その中の”uup_download_windows.cmd”を実行する。
(Smart Screenで、保護画面が出た場合は、実行をクリックする。)

 ダウンロード&ISO作成が完了するまで待つ(結構時間がかかります。私の時は45分ぐらい)
(“Press 0 to exit”と出たら”0″を押して完了です)

 

ISOをUSBメモリに展開

 作製したISOをUSBメモリに展開します。
rufusという、ISOをUSBメモリ展開するツールがあるのでそれを使用します。
(https://github.com/pbatard/rufus/releases)

 7/10時点では、rufus-3.14p.exe が最新のポータブル版なので、そちらを推奨します。

 基本的にはデフォルトで構いません。

 

条件回避用のレジストリファイルを作成する。

 テキストエディタを開き、”BypassTPMSecureBootCheck.reg”というファイル名で、以下の内容で保存します。
(TPMチェックと、セキュアブートチェック、メモリ容量(4GB以下)チェックのバイパス設定になります。~.reg.txtファイルにならないように注意してください。)
———ここから——–
Windows Registry Editor Version 5.00

[HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\Setup\LabConfig]
“BypassTPMCheck”=dword:00000001
“BypassSecureBootCheck”=dword:00000001
“BypassRAMCheck”=dword:00000001
———ここまで——–

 作製した”BypassTPMSecureBootCheck.reg”というファイルをUSBメモリのルートまたは、”REG”というフォルダに保存します。

インストール

 作製したUSBメモリを使用して、Win11をインストールしたいPCをブートします。
この時、EFIが使用でき倍PCの場合は、Legacy(BIOS)のままでも構いません。
UEFIが使用できる場合は、UEFIのほうが良いと思いますが、うちの環境ではセキュアブートを無効にしないとUSBから起動してくれませんでした。
(Win11インストール後にセキュアブートの有効化は可能です)

 ブート後は流れに従い、インストールを実施します。
ライセンス認証についてはWin8以降がプレインストールされたPCであれば、「プロダクトーがありません」で先に進めます。
途中、”このPCでは Windows 11 を実行できません”と表示されたら、以下の作業を実施します。

・シフトを押しながら、F10を押します。
・コマンドプロンプトが立ち上がるので、notepad.exeと入力し、メモ帳を開きます。
・メモ帳から、ファイル->開くで、開くダイアログを出し、
USBメモリに保存したレジストリファイル”BypassTPMSecureBootCheck.reg”のある場所まで移動します。
・ファイルの種類を”すべてのファイル”にすると、”BypassTPMSecureBootCheck.reg”が表示されます。
(”すべてのファイル”にする前に表示されたいる場合は、ファイル名が~.reg.txtになっている可能性があるので、リネームして下しい)
・”BypassTPMSecureBootCheck.reg”を選択して、右クリックから”結合”をえらんで、レジストリを書き込みます。
・右上に戻るボタン(←)があるので、クリックし、エディションを選ぶ画面に戻ります。
・先ほど選んだエディションが選択委されていることを確認し、次へで進みます。
・先ほどのエラーが出ずに、ライセンス条項の画面になったら、そのあとは通常通りセットアップします。

 

これで、Win11がインストールできると思います。

あとは、デバイスドライバなどをインストールするなどセットアップしていきます。
なお、設定->Windows Update->詳細オプション->オプションの更新プログラムから、
WindowsUpdate経由でドライバを見つけてくれる場合があります。

 

ちょっとだけ使ってみた感想。

  • タスクバーのアイコンはデフォルトが中央ぞろえだが、左寄せ設定もできるので、Win10みたいにWinアイコンを一番左にすることも可能。
    正直これだけすれば、Win10と同様に操作できそう。
  • タスクバーの右クリックで「タスクの設定」しか残っていない。タスクマネージャはスタートメニューの右クリックに移動。
  • スタートメニューでは、全アプリの一覧は出てこないが、「すべて」のアプリボタンを押せば、Win10形式で一覧がでてくるので、Win8みたいに、アプリの一覧が見にくくなることはない模様。
  • タスクバー右端を押すと、アプリがすべて最小化することはオプションで設定可能。スタートメニュー右クリックにある「デスクトップ」を押しても同様の動きになるようです。
  • Windowsの設定メニューは全体的に作り直されているので、階層を再度覚えなおす必要があるかも
  • コントロールパネルは、いまだ健在。
  • スタートメニューを出した状態で、アプリ名をキーインするとアプリを検索する機能は残っているので、この辺は安心
    ちなみに”co”だけてなく、”ko”と入れてもコントロールパネルが出てくる。
  • エクスプローラはリボンUIじゃなくアイコンになってる。主要なものはあるけど、一部なくなっているものもあるので注意
  • エクスプローラの右クリックメニューが主要なもののみに変わっているが、一番最後にある”Show more options”を押せば昔のメニューが出てくる。
  • もともとWin8が入っていたPCだが、ライセンスコードを入れなくても、ライセンス認証はデジタルライセンスで普通に認証された。
  • Win10同様にWindosupdate経由でデバイスのドライバはすべて見つけてきてくれた(S550CMの場合)。
  • WindowsUpdate完了まではCPU使用率がほぼ100%で高かったが、それが終わればWin10レベルまで落ちたので安心。
  • 既定のブラウザをEdgeからChromeに変えようとしたら、ブラウザ一括での変更じゃなくて、拡張子・プロトコル単位に個別指定しないといけないみたい。
    とりあえずHTTP,HTTPSだけ変更してみたが、そこまでしてEdge使わせたいか・・・という印象。
  • 今あのところ、動作しなかったアプリはなし

 

せっかくなので、もう少しいじってみます。

 

Win10アップデートしたら、音が出なくなった(パッチ&ドライバのダウングレード)

富士通の11インチWinタブレットであるQ584/Hをセカンドディスプレイ代わりに使っていたのだが、WindowsUpadteを実施して21H1を適用したところ、音が出なくなってしまった。

この機種のサウンドデバイスは「Intel SST Audio Device (WDM)」みたいで、
調べてみると、WindowsUpdateで配布しているWin10用の最新ドライバが適用されしまうと音が出なくなる場合があるらしい。

試しに、Win8.1の古いドライバを適用しようとしたが、「このデバイスに最適なドライバが既にインストールされています」と表示されて適用できない・・・

色々調べたところ、以下の作業でとりあえず復活した。

21H1からのダウングレード
(https://const.fukuicompu.co.jp/windows/w10_bf.html)

Win->「設定」->「更新とセキュリティ」->「回復」に移動し、「前のバージョンのWindows10に戻す」を「開始」する。
(戻せるのは10日以内とのこと)

ただ、グレーアウトして戻せない場合場、KBの削除が必要みたいです。

コントロールパネル->「プログラムと機能」->「インストールされた更新プログラムを表示」で確認、アンインストール可能です

21H1からのダウングレード Feature Update Windows 10 21H1 via Enablement Package (KB5000736)
20H2からのダウングレード Feature Update Windows 10 20H2 via Enablement Package (KB4562830)

 

ただ、これだけでは、音がならなかったので、さらに以下の作業を実施

Windows10 デバイスドライバの自動更新を無効にする
(https://www.pasoble.jp/windows/10/driver-jidoukousinn-teisi.html)

「システムのプロパティ」から「ハードウェア」->「デバイスのインストール設定」で、
「いいえ(デバイスが適切に機能しない場合があります)」に変更します。

 

ドライバのダウングレード
https://www.urtech.ca/2016/06/solved-no-audio-on-dell-venue-pro-5830-in-windows-10/

「Intel SST Audio Device (WDM)」のWin8.1用32bitドライバを、デバイマネージャから更新する。
とりあえずDellの別機種のドライバ[Venue 8 Pro (5830) Windows 8.1 Driver CAB]を拝借する。
(https://www.dell.com/support/kbdoc/en-us/000147259/venue-8-pro-5830-windows-8-1-driver-cab)
cabを解凍して、5830\win8.1\x86\chipset\14P9K_A06-00\drivers\isstrtc.infを適用

 

とりあえず、これで音が鳴るようになった。
最近のWindowsは、1つ1つ探さなくても自動的に最新のドライバを適用してくれるので楽になった反面、一旦トラブルが発生すると、逆に面倒になるケースも。

もしかしたら、この状態なら21H1に挙げても大丈夫かもしれないけど
一旦これで様子見します。